宛名における敬称の種類と付け方
宛名に使用する敬称は、大きく分けて3種類あります。
1. 様(さま)
- 個人名に付ける敬称として最も一般的です。
- 目上の人や相手との距離感を縮めたい場合にも使用できます。
- 複数人の場合は「各位(かくい)」を使用します。お客様各位は二重敬語になりますが、一般的に用いられるので問題ありません。
例
- 山田太郎様
- 田中花子様
- 鈴木一郎様 田中花子様
- お客様各位
2. 御中(おんちゅう)
- 会社や団体などの組織に宛てる場合に使用します。
- 個人宛の場合は使用しません。
- 部署名や役職名と併用する場合は、「御中」の前に「○○部 御中」のように「御中」を付けます。
例
- 株式会社〇〇 営業部 御中
- 学校法人〇〇 学園 御中
- 病院法人〇〇 御中
3. 自分宛は行(いき)・宛(あて)
- 返信用封筒に記載する宛先として使用する敬称です。
- 自分に対して「様」や「御中」を使うのはマナー違反なので、「行」や「宛」を使います。
- 「行」は、返信用封筒の送り先が団体の場合に利用します。
- また、担当者がいるなど個人宛の場合は「宛」と記載します。
例
- 株式会社〇〇 営業部 行
- 学校法人〇〇 学園長 宛
その他
- 目上の人や親しい間柄の場合は、「先生」「殿(との)」などの敬称を使用することもあります。
- 宗教関係者への場合は、「猊下(げいか)」「法師(ほうし)」などの敬称を使用します。
- 外国人への場合は、相手の国・地域における慣習に合わせた敬称を使用します。
敬称の付け方
- 敬称は、相手の名前の後ろに付けます。
- 句読点は不要です。
- 複数の場合は、名前の間に「様」や「御中」を付けます。
- 社長、会長、先生は既に敬称ですので、「様」は付けません。
例
- 山田太郎様
- 田中花子様 鈴木一郎様
注意点
- 敬称の使い方は、相手との関係性や状況によって異なります。
- 間違えると失礼になってしまうので、わからない場合は相手に確認するか、マナー本などで調べることをおすすめします。